日本で食べられるブンボーフエ――東京・志木の専門店から全国ガイド
ベトナム中部の古都フエ(Huế)が誇る伝統麺料理「ブンボーフエ(Bún Bò Huế)」。牛骨と豚骨を長時間煮込み、レモングラスやサテ(エビと唐辛子の調味料)で味付けした濃厚スープに、もちもちとした太い米粉麺が絡む一杯は、ベトナム人が「国民食」と呼ぶほど愛されています。近年、日本に暮らすベトナム人が増え、東京近郊を中心に本格的なブンボーフエを提供する店が続々と登場しています。
本記事では、日本初のブンボーフエ専門店として知られる埼玉県志木市の「ブンボーフエ・ジャ・チュエン」を中心に、東京都内や関西・九州まで、日本全国でブンボーフエが食べられるお店をご紹介します。注文のコツや食べ方のマナーまで、初めての方にもわかりやすく解説します。
日本初のブンボーフエ専門店「ブンボーフエ・ジャ・チュエン」
志木駅から徒歩1分の本場の味
埼玉県新座市、東武東上線「志木駅」南口から徒歩わずか1分。駅前ビルの3階に、日本で初めてのブンボーフエ専門店「ブンボーフエ・ジャ・チュエン(Bún Bò Huế Gia Truyền)」があります。2022年8月にオープンしたこの店は、ベトナム・フエで1980年から40年以上にわたって営業を続ける老舗「ブンボーフエ・ジャ・チュエン」の秘伝レシピを日本で再現しています。
「Gia Truyền(ジャ・チュエン)」とはベトナム語で「家伝」を意味し、まさに家族代々受け継がれてきた味わいです。スープの決め手となるサテ(Sa Tế)は、フエ産のエビと唐辛子を使った自家製。牛骨をじっくり煮込んだ濃厚な甘みに、爽やかな酸味と辛味が調和した味わいは、フエの路地裏で食べるあの一杯を思い起こさせます。
店舗情報
| 項目 | 詳細 |
|---|---|
| 店名 | ブンボーフエ・ジャ・チュエン(Bún Bò Huế Gia Truyền) |
| 住所 | 埼玉県新座市東北2-31-12 高やビル3階A |
| アクセス | 東武東上線「志木駅」南口から徒歩約1分 |
| 電話 | 090-8234-9720 |
| 営業時間 | 10:00〜22:00 |
| 定休日 | なし(年中無休) |
| 開業 | 2022年8月 |
メニューと価格
ブンボーフエ専門店だけあって、メニューにはさまざまなバリエーションのブンボーフエが並びます。牛肉の部位や具材を細かく選べるのが特徴です。
- 特別ブンボーフエ(豚足なし):1,150円 — ベトナム人客に最も人気
- 特別ブンボーフエ(豚足あり):1,250円 — 全部位入りの満足感
- ランチセット:牛スネ肉と豚肉入りブンボーフエ+揚げ春巻き+飲み物 — 日本人客に一番人気
- サイドメニュー:揚げ春巻き、バインミー、各種ベトナムドリンクなど
具材には、牛スネ肉(Bắp Bò)、豚ハム(Chả Lụa)、カニ風味の豚団子(Chả Cua)、鴨血のかたまり(Huyết Tiết)などが含まれます。初めての方には、食べやすい部位を厳選したランチセットがおすすめです。鴨血は好みが分かれるため、苦手な方は注文時にスタッフに伝えましょう。
ドリンクでは、ベトナム式ココナッツコーヒーが人気。また、フエの地ビール「Hudaビール」も取り扱っており、ブンボーフエとの相性は抜群です。
関連記事: 当サイトではブンボーフエ・ジャ・チュエンを詳しくレビューしています。
東京都内でブンボーフエが食べられる店
志木の専門店以外にも、東京都内にはブンボーフエを提供するベトナム料理店が多数あります。食べログの検索では、東京だけで27店舗以上がブンボーフエをメニューに掲載しています。ここでは特に評判の高い店舗をご紹介します。
333 Vietnamese Restaurant(中央区)
東京・中央区にある人気ベトナム料理店。本場の味にこだわったブンボーフエは、SARAHなどのグルメサイトでも高評価を獲得しています。在日ベトナム人コミュニティからの支持も厚い店です。
ベトナムちゃん(新宿区)
新宿エリアで長年愛されるベトナム料理店。メニューが豊富で、ブンボーフエも本格的な味わい。ランチタイムにはお得なセットメニューも用意されています。
ベトナム料理店のカウンター席の名店
TimeOut Tokyoが紹介した東京のベトナム料理店5選にも、ブンボーフエが名物の店が選ばれています。カウンター7席のみの小さな店で、来店するベトナム人客の9割が注文するという人気ぶり。予約をしてから訪問するのがおすすめです。
食べログでの探し方
食べログ(tabelog.com)で「ブンボーフエ」と検索すると、東京都内だけでも多数の店舗がヒットします。口コミ評価や写真を参考に、自分の好みに合ったお店を見つけてみてください。
検索のコツ:
- 食べログトップページで「ブンボーフエ」と入力
- エリアを「東京都」に絞り込む
- 口コミの点数順にソートして人気店をチェック
- 写真付きの口コミで具材やスープの色味を確認
大阪・名古屋・福岡——地方都市でのブンボーフエ事情
大阪
大阪市内には多数のベトナム料理店があり、フォーやバインミーとともにブンボーフエを提供する店も見つかります。特に大阪市中央区や生野区のベトナム人コミュニティ周辺には、本格的なベトナム料理店が集まっています。ただし、志木のような「ブンボーフエ専門店」は2026年3月現在、まだ確認されていません。
名古屋
名古屋にもベトナム人居住者が多く、ベトナム料理店が増加傾向にあります。ブンボーフエをメニューに載せている店はありますが、専門店としての出店はまだこれからという状況です。名古屋駅周辺や栄エリアのベトナム料理店をチェックしてみましょう。
福岡
福岡・博多エリアでは「ロータスパレス(LOTUS PALACE)博多店」のような本格ベトナム料理店が営業しています。ブンボーフエをメニューに掲載している店もありますので、食べログやGoogleマップで検索してみてください。
地方で見つけるコツ
ブンボーフエ専門店はまだ少ないですが、以下の方法で見つけやすくなります:
- Googleマップで「ブンボーフエ」または「Bún Bò Huế」と検索
- 食べログでキーワード検索+エリア絞り込み
- SNS(Instagram、X) で「#ブンボーフエ」を検索し、最近の投稿をチェック
- ベトナム人コミュニティが多いエリア(工業地帯周辺など)には、日本語の看板がなくても本格的な店が隠れていることも
日本人のための注文ガイド
ブンボーフエを初めて食べる方に向けて、注文から食べ方までのポイントをまとめました。
注文のコツ
- 「ブンボーフエ」と言えばOK — メニュー名はそのまま「ブンボーフエ(Bún Bò Huế)」です
- 辛さの確認 — 「辛くできますか?(Cay được không?)」と聞くか、サテの量を調整してもらいましょう
- 具材の選択 — 初めてなら「おすすめ」か「ランチセット」を。牛スネ肉入りが食べやすいです
- 苦手な具材を伝える — 鴨血(Huyết Tiết)や豚足が苦手な場合は「~なしで」とお願いしましょう
食べ方の基本
ブンボーフエには正しい食べ方があります。ベトナム人のように楽しむためのステップを紹介します:
- まずスープを一口 — レンゲでスープの味を確認。甘み、酸味、辛味のバランスを感じてください
- ライムを絞る — テーブルのライム(またはレモン)を絞り入れると、爽やかさがアップします
- 香草を加える — バジル、ミント、もやしなどの香草をお好みで投入
- サテを追加 — もっと辛くしたい場合は、テーブルのサテ(赤い調味料)を少しずつ加えます
- 麺とスープを一緒に — 箸で太い米麺を持ち上げ、スープと絡めて食べます
おすすめの食べ合わせ
- 揚げ春巻き(Chả Giò) — ブンボーフエのスープに浸して食べると絶品
- バインミー — パンをスープに浸す「ベトナム式つけパン」もおすすめ
- ベトナムコーヒー — 食後のデザート代わりに練乳入りアイスコーヒーを
- Hudaビール — フエの地ビールがあればぜひ。本場の組み合わせです
ブンボーフエとフォーの違い
日本で最も有名なベトナム麺料理はフォー(Phở)ですが、ブンボーフエとは大きく異なります。
| 比較項目 | フォー(Phở) | ブンボーフエ(Bún Bò Huế) |
|---|---|---|
| 発祥 | ベトナム北部(ハノイ) | ベトナム中部(フエ) |
| 麺 | 平たいきしめん状の米麺 | 丸く太いうどん状の米麺 |
| スープ | 澄んだ牛骨スープ | 濃厚な牛骨+豚骨スープ |
| 味わい | あっさり、繊細 | 甘み・酸味・辛味のハーモニー |
| 特徴的な調味料 | ヌクマム(魚醤) | サテ(エビ唐辛子ペースト) |
| 具材 | 牛肉が中心 | 牛肉・豚肉・豚足・蟹団子など多彩 |
ブンボーフエは「ベトナムのラーメン」とも呼ばれ、フォーよりも力強い味わいが特徴です。日本のラーメン好きには、むしろブンボーフエの方がなじみやすいかもしれません。
まとめ——日本でブンボーフエを楽しもう
ブンボーフエは、ベトナムではフォー以上に愛される国民的麺料理です。日本では2022年に志木に専門店がオープンしたことを皮切りに、じわじわと認知度が高まっています。濃厚な牛骨スープ、もちもちの太麺、多彩な具材のハーモニーは、一度食べたら忘れられない味わいです。
まだブンボーフエを食べたことがない方は、ぜひ一度足を運んでみてください。フォーとはまったく違う、ベトナムの奥深い麺文化に出会えるはずです。